スズキビジネス石油事業部ブログ
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潤滑油の基礎知識②

こんにちは

潤滑油担当の大木です。

前回に引き続き潤滑油基礎知識の第二回目をお送りします。

 

 

第二回となる今回は、“粘度”“添加剤”についてお話ししていきます。 

 

 

それではまず、 “粘度”について説明していきます。

潤滑油において粘度は非常に大切です。そのため潤滑油は用途以外にも粘度によっても分類され、

必ず粘度グレード(番号)が明示されています。 

粘度グレードは、それぞれ基準となる温度での動粘度によって決められ、一般に自動車用潤滑油に関しては

SAE(米国自動車技術者協会) によって定められており、工業用潤滑油ではISOによって定められています。

その他、外国規格やメーカーによる粘度グレードが用いられる場合もあります。

ISOの粘度グレードは40℃での動粘度によって定められており、その時の動粘度が粘度番号になります。

例えば粘度グレード32の潤滑油は、40℃において32m㎡/sということになります。

また、潤滑油はその粘度を規定通りに作ることは困難なので、ある温度における動粘度の範囲を規定して、

その範囲に入っていればよいことになっています。

例えば油圧作動油のISO粘度グレード分類のVG100は、温度40℃において最低動粘度が90m㎡/s、

そして最高動粘度が110m㎡/s なので、この範囲に入っていれば粘度グレード(Viscosity Grade)は

VG100となります。

 

 

続いて “添加剤”について説明していきます。

原油から精製した基油そのままでは、性状や性能に限度があります。複雑で過酷な機械の使用条件では、

潤滑油に対する要求も多岐に渡ります。このような要求に応えられるよう、新しい性質を与えたり、不足している性質を

補ったりするために、添加剤を加えます。潤滑油の添加剤には次のようなものがあります。

 

(1)耐摩耗剤

高荷重下あるいは低速度下の境界潤滑領域で、油膜と金属表面の酸化保護被膜が破れた時に、

金属表面と反応して別の被膜を形成し、金属面の摩耗を防止します。

(2)酸化防止剤

潤滑油が使用される状況を考えると、空気との触れ合い、油温の上昇、水分の混入、各種金属との接触など

潤滑油の酸化、劣化は避けられません。酸化防止剤は、これら酸化反応速度を遅らせ、使用油の寿命延長を行います。 

また、酸化防止剤と防錆剤だけを含む潤滑油をR&Oタイプ油といいます。

(3)清浄分散剤

主にエンジン油において用いられる添加剤です。エンジンの汚れは燃料の不完全燃焼生成物、

潤滑油の酸化生成物によります。

これらはピストンに付着したり、オイルタンク内で凝集したりしてエンジンの不具合を起こす原因となります。

清浄剤は汚れをピストンに付着させにくくし、分散剤は汚れを油中に細かい粒子の状態で分散浮遊させる作用をします。

したがって、清浄分散剤を加えた潤滑油をエンジンに用いると、油は早く黒くなりますが、

これはエンジン内を清浄に保っている証拠です。

(4)粘度指数向上剤

パラフィン系油の粘度指数は95~110程度ですが、より広い温度範囲で同一油を使用する時は粘度、

温度特性の良い油が必要です。

このような時は高分子化合物(ポリマー)を添加します。ポリマーは糸くずのボールのような状態で浮遊していて、

油温が高くなるとこの糸くず状がほどけ、周囲の基油と相互作用し、粘度を上昇させます。そのため油温が上昇しても、

この混合物は粘度が低下しない結果になります。ただし、ポリマーはせん断によって化学結合がせん断され、

小さな分子に変わっていくことが問題となります。

(5)流動点降下剤

潤滑油は低温になるに従って粘度が増加するとともに、油中に含まれるワックス分が析出し、

ワックスの結晶が結合し合って流動しにくくなります。流動点降下剤は、この析出ワックス分の結合を妨げることにより

流動性をより低温まで保持する働きをします。

(6)油性剤・極圧剤

油性剤は金属接触を減らし、摩擦、摩耗を低減するために添加されます。炭化水素基と極性基からなり、

金属表面に吸着することで表面を保護します。油性剤は混合潤滑領域において有効に作用しますが、

高荷重条件では吸着膜を突き破り、焼付きがおきるようになります。

極圧剤は、このような極圧条件で摩擦、摩耗、焼付きを防ぐために使用されます。硫黄系化合物が代表的で、

表面に吸着したあと、せん断応力の低い硫化鉄が無機反応被膜として生成します。

(7)防錆剤

金属表面に吸着膜を形成して、空気や水などと接触するのを防ぎ、錆の発生を防止します。

また、酸化防止剤と防錆剤だけを含む潤滑油をR&Oタイプ油といいます。

(8)消泡剤

使用中に攪拌され空気をかみ込んだ場合など、泡が激しく発生して消えにくいことがあります。

消泡剤は発生した泡の泡膜に吸着・侵入して泡膜を破壊する効果を持ちます。

(9)摩擦調整剤

摩擦調整剤は、潤滑油の摩擦係数を上下させる働きをします。特に摩擦係数を下げる場合に多く用いられ、

境界摩擦が存在する、ガソリンエンジン油、しゅう動面油などで使用されています。

(10)抗乳化剤

水とのエマルションを破壊する作用を示し、潤滑油の乳化を防ぐ働きをします。

 

この他にも腐食防止剤、付着性向上剤、乳化剤や着色剤、蛍光剤などがあり、

それぞれが用途によって添加されています。

 

 

第二回目の潤滑油基礎知識については以上です。

最終回となる第三回は、要求性能についてお話しします。

 

 

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2015/06/25